『世界でいちばんやさしい 教養の教科書』を読んで

普段生活をしていると、ついつい時間を無限に感じてしまいますが、しっかりとタイムリミットが設定されている育休。この貴重な期間を大いに活用して、いろんなものを吸収しようと春から目論んで過ごしていました。もちろん、子育てを優先して、ですが。

 

文字通り、「いろいろ」吸収したいことはあるわけですが、その中でも、「教養は一通り学び直しておきたいな」と兼ねてより渇望しておりました。

 

社会人になり働き出すと、「そもそもなんでこうなっているんだっけ?」「はて、これを強いられる理由は?」と根本に目を向ける機会が増え、好奇心的な意味で疑問を抱くことが増えました。また、日々、生徒にいろいろと質問されるわけですが、自分の浅はかな教養ゆえ、満足のいく答えを言い渡せれなかった経験もままあり、悔しさから静かに唇を噛むことが多かったのも事実。

 

 

そんなこんなで「教養、大事だな」と30歳手前で思い直したわけで。

 

 

一口に教養と言っても、こいつがまた幅広いもんでありまして、辞書的には「学問、幅広い知識、精神の修養などを通して得られる創造的活力や心の豊かさ、物事に対する理解力」と定義されています。

 

結局自分は何をしたいのかというと、早い話が、「どのくらい追求するかは人それぞれだから、深掘りの度合いは任せるけども、広くいろんな分野で精通する、これがいわゆる教養でして、これをこの育休中に身につけたい」が自分の目標です。

 

個人的に何から始めればいいかを考えたときに、まずはざっくりと歴史という名の全体像を俯瞰的に把握するところから始めるのが大事だよねとは思っていて。「歴史を理解している=教養ある人」とさえ思っておりますが。

そんな自分は、高3まで日本史と世界史と倫理を習っていたわけですが、あくまでセンター試験がゴールで、終わったらそこで学びはストップ、実生活に活かすつもりは毛頭なかったわけであります。

 

そんな状態から専門書を読む気にはなれず、でも何かしなきゃなぁと考えていたときに、例の家近の図書館で見つけたのが『世界でいちばんやさしい 教養の教科書』という本でした。

歴史、哲学、言語、心理、文化、経済、社会、日本、芸術について、ざーっと学び直せる良本です。イラストがふんだんに使われていたり、単語の意味が丁寧に解説されていたりと、学び直しにうってつけで、「本当、きみはやさしいね」と本に対して思いました。

 

どの項目も歴史をひも解くところから始まるので、まさに自分が求める内容でした。

 

「教養を身につけるための第1歩、踏み出せたね」と読み終えた後に思ってます。

 

今のうちに教養を積み立てていき、もちろん生徒のためにもというのもありますが、一番は我が子のために還元していきたいですね。