オカンとぼくと、たまたま仕事

不動産と教師は、一見別の職種に捉えられますが、いや、厳密にはというか、オレンジジュースとカルピスくらい全然違うんですが、ある面で似ている部分があるよなぁと思うんです。

 

家選びの不動産

進路選択の教師

 

この2点はかなり似てます。

 

駅近か否か、家賃の上限下限、いろんな要件を踏まえて「この物件はどう?」と提案するのが不動産。

 

共通テストの点数、志望学部・学科、行きたいと思えるエリアを聞き出して「この大学はどう?」と提案する教師。

 

扱っている内容は違いますが、やっている仕事そのものは何ら変わりないよなとぼくは思ってます。高3の担任をもったらこの時期、ぼくは不動産のような教師になるのだろうなと変な角度から考えてみたり。

 

でも、そんなんでいいのかなと若干の違和感を覚える。

 

不動産は入居者を増やすことが仕事であり、それが利益につながるので、その行為自体に何も疑問が残りません。もちろん悪徳商法はアカンですが。

ただ、教師が不動産と同じ感覚で進路を捌いちゃうと、「(特に国公立大の)進学実績を積み上げる」ことに意識がいっちゃってて、なんだか釈然としないです。

人生の幸せとかは二の次で、卒業後の進路、それも「このあとの面倒を見てくれるであろう大学に任せよう」「可能なら偏差値高めの大学がいいな」「でも国公立の進学率を優先しよう」という下心で生徒と一緒に進路を決めていくことが、どうしても好きになれないです。来年度以降、どういう気持ちをぶら下げてぼくは働いているのかしら。

そんなんで進学校の高3持てるのかよ、と気が重くなります。自分のポリシーと学校のポリシーのすり合わせが自分の中で課題になりそうですね。

 

そういえば自分の母は転職気質があり(あった、が正確か)、ぼくが中学〜高校生の間に、3〜4回ほど転職してました。ゲーセン、豆の訪問販売、あとはよくわからないデスクワークetc 一時期は無職でした。

で、最終的に辿り着いたのが、「天職天職!」と今では豪語している現在の不動産業です。なんじゃかんじゃでエリアマネージャーという重役まで昇りつめた母。遅咲きながらも「転職で天職」を体現した母には脱帽です。

 

そんな母は不動産業者。ぼくは教師。

 

親子なんだなぁって、勝手に思っている。

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