学生時代を不意に思い出してみる。
授業中の雑談は本当に楽しかったなぁと。
それも、「私語ができない」という状況下での雑談が特に。
なんででしょう、ハラハラするからじゃないでしょうか。
先生を怒らせるかもしれないリスクを抱えながら、ゲラゲラ小声で笑う。身内にしか伝わらないモノマネをやって笑い合う。あわよくば、可愛い女子生徒にそのシーンを見てもらって、クスって笑ってもらって、何かの手違いで自分に好意を持ってもらえたらいいなぁなんて思っていたりしてたのはここだけの話。「こうだいくん、おもしろくて好き」なんて言われたかったのに、奇行があり、考え方がおかしいからか、「変わった人」にカテゴライズされ、そういう甘酸っぱい恋はなかったです。
そうそう、ぼくが今高校で行っている授業は、雑談・私語は全然オッケーなので、どうだろう、少なくともぼくの授業中に、生徒はぼくが学生時代に感じた楽しさは味わえていないと思います、厳しく禁止してないので。
ハラハラする規制がないと燃えないじゃない、人間って。
あ、もちろん、度が過ぎてれば、「学びやすい環境を作ることの重要性」を語って、授業中の過ごし方に釘を刺しますが。
雑談以外では、内職も実に楽しかった。
高校時代、興味のない授業では教科書の裏にお気に入りの参考書を忍ばせて読んだりしていました。日本史の先生にバレて、「そういうのやめましょうね」と公開処刑くらったのは今でも覚えています。廊下側で前から4番目の机でした。
恥ずかしかったです。没収はされなかったものの、「頭悪い癖にいっちょ前に内職かよ」なんて周りから思われていたでしょうし。
でも当時は、ワークと教師のトークをベースに進められていく授業に、おもしろさを見いだせなかったし、おこづかいで買ったこちらの本の世界がものすごく楽しかったです、苦手教科という認識を薄めてくれるくらいに。
先ほど、本棚を漁ったらありました。10年経ってるというのによく捨てなかったな。
この間のブログにも書きましたが、生徒が内職していることを先生が知るとショックを受けるし、人によっては怒ります。ぼくもそれなりに時間をかけて課題プリントを作成しているので、やるせない気持ちになります。
そのことを生徒にも伝えると、「たしかになぁ」と内職をやめて課題に取り組むので、素直な生徒たちで好きです。
今、自分が高校に戻れたら。
まあ、自分の授業形式であれば生徒の自分も、課題プリント+αで50分間、集中すると思います。
でも、そうじゃない授業形式、それこそ先生の退屈なトークで満たされた授業ならば、間違いなく内職をすると思います。それも巧妙に。
昔も今も、考え方は変わらないみたい。