『図解・ベイズ統計「超」入門』を読んで

以前、『人はどこまで合理的か 上』を読んでいたら、「ベイズ理論」という、初めて聞くものが出てきて、なぜか、ものすごく気になりました。

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すぐにそれに関する本を購入し読んでみました。

 

ベイズは、統計と同じく、「数学を使ってデータを分析する」ものなのですが、従来の統計学よりもあまり知られていませんでした、200年以上も前に誕生したっぽいのですが。ではなぜずっと埋もれていたのか。

 

従来の統計は、品質管理など、パターンにはまった統計解析にとても適していました。それに対してベイㇲ統計は、形式的さより柔軟さに富んでいて、いろんな事象に当てはめることができていました。ただ、その柔軟さの秘訣に、この定理を応用するとき「人の裁量」が入る余地があったため、数学的な厳密性を求める学者には疎まれていました。「そんなコロコロ変わる感じ、アカンやん」と。ゆえに、これまで日の目を見ることがなかったわけです。

 

また、融通性(「非厳密な状況下での意思決定」や「過去のデータと現在のデータのシームレスな関係づけ」)が長所だとしたら、計算の複雑さが短所でした。ただ、現代では、パソコンがその複雑な計算をこなしてくれるため、計算環境が整った今は、いろんな場面で活躍することができています。

 

迷惑メールの振り分けにもベイズの定理が深く関わっていることを考えれば、ベイズ様様です。

 

一通り目を通し、公式のからくりはなんとなくはわかりましたが、しっかり理解・納得できていないのが本当のところで、自分の力で使いこなせるようになるのはだいぶ先な気がします。自分が根っからの文系人間というのもあり、超入門とて、本の内容は難しすぎました。

このベイズの理論を理解すれば、マーケティング理論、ゲーム理論人工知能、意思決定の理論の分野にも応用することができるそうですが、その領域に立つつもりはありません。ただ、ベイズの定理を基に、物事を自分なりに分析できるようになれば、また違った世界が見えるようになるんだろうなぁとは思います。

 

もうちょっと食い下がろうと思います。