『「自分もできる!」生徒の自信を育てる“課題解決型学習”を考える』に参加して

昨夜、石川県加賀市の教育プラン「BE THE PLAYER」について、オンラインで島谷教育長からお話を聞くことができました。あっという間の1時間弱でしたが、現場から離れている自分でも、「教育に対して、自分ならどう働きかけるか」を改めて強く考えることができた時間でした。

というのも正直なところ、10月頃までは「我が子と育休最高~!幸せ~!」「現実(現場)戻りたくない~!」と若干病んでましたが、最近は徐々に立て直しつつあり、今回のセミナーは「もっとワクワクしようぜ!」と、さらに自分を奮い立たせてくれた気がします。

 

 

いつものように、セミナー中に感じたこと、思ったこと、学んだことを、備忘録程度につらつらと記録をば。

 

・子どもが主役の授業(個別最適化とか)についての話を一通り聞いた(実はよく知らない個別最適化の教育に懐疑的あるいは否定的な考えをもつ)先生に、改めてどう感じるかの反応を純粋に知りたい。何に納得できないのか、悪意なしで純粋に問い詰めたい、そんな好奇心が自分にはある。

 

・「何のために、子どもに学びを委ねるのか」を教員自身が理解しないと物事は進まない

 

加賀市としては、全職員でやりましょうみたいな半強制的なモデル校は作らないのがこれまた魅力的。加賀市長の「加賀市の学校/教育を変えろ」という指令を限りなく叶えるにはこのスタイルが現場には合っていたのかも。ビジョンを伝え、それを達成するための具体的な方法は先生たちに委ねる。もちろんいろんな研修を重ねながら。結果を求めるスタイル、いいなぁ。

 

・プランについて保護者からの反感を買わないために、保護者に実際に見てもらって納得してもらうってなかなか勇気が要りますが、一番手っ取り早い。生徒に対しては、徐々に馴染ませていくイメージか?

 

・義務教育段階の総合的な学習。プログラミングを使ってめちゃくちゃ創造的なことをしていた。プログラミング×OOOがなかなか秀逸で、そりゃ子どもたちは喜んで取り組むだろうなと思いました。何よりも子どもたちが主導となって動いているというのが感動的。

 

・高校の総合的な探求はどうか。去年の高校の探求に初めて携わった自分が思うに、教員の介入が非常に多かったのかなと。また「型」にぎゅうぎゅうに押し込められた感じがあった。SDGsも「結論はこんな感じにもっていけばいいんでしょ」と、生徒も教師もその「型」に向かっていた気がする。やらされ感。

 

・地域の生の声を生徒に聞かせる環境設計が大事。「世界平和のためにー」とか「温暖化がー」は視点が広すぎるから、もっと焦点を絞って身近なものにフォーカスした方がいいのかしら。また、課題発見の段階で、一人でも多くの生徒に興味をもたせるために、「教室」という狭い空間で完結させるのは今では非常に厳しい。オンラインを活用してでもいいから、もっと外に意識を向けるべき。

 

・学校だけで担当するのは厳しいので、どうやって外部に委託するかも考える必要がある。

 

・何事にも言えることだが、考えるための「強い軸」をまずは作る。その軸さえあれば、ブレずに目標に向かって進める。

 

・改革は小学校から始まる傾向がある。変化をもろに体感した小6生が中学校に上がるとなれば、中学校も変わらないといけなくなるから。一方は高校は、、といった感じだが、教育委員会は伴走支援を高校にしていき、芽を摘み取られないようにサポートする必要がある。ちなみにSTEAM系にはお金はかかるらしい。

 

加賀市教育長・島谷千春、脱一斉型で「子ども主体の授業」じわじわ増やす仕掛け 「Be the Player」掲げる教育ビジョンの本意 | 東洋経済education×ICT