ゲームやSNSが充実した現在、最近の高校生には、それらを超すくらいの刺激的なものでないと反応しないあるいは薄いんじゃないかなと思っていました。刺激や反応の閾値が上がったよねと思っていたんです。
それこそ、エンターテインメント授業なんて響かないのかなって。ぼくはそういうタイプの授業をしないで、実際のところはわからないのですが。
そういう授業よりタブレットでネットサーフィン、スマホでティクトクを見たいという欲求の方が勝っているだろうなと。
でも、今日一つわかったことがあって、まあ早い話が「そうとは限らない」です。
席替えです。
彼らは、たかが席替えされど席替えで一喜一憂をし、盛り上がるのです。
太古から、もとい昔からあるクラスのイベントですが、いろんな娯楽に囲まれたこのご時世でも席替えというアナログな娯楽にも反応をする彼らの生態がものすごく興味深いです。
研究室に所属する前の大学生には指定の席なんてものはないし、教室のそれとは違ってそこまで依存していません。
一方で、小中高の教室には指定された自分の居場所があります。
立ち歩きOKとしている自分の授業にはそもそも「指定席」なんて概念はないのですが、その他の授業・教科は基本、座席表に書いてある通りの席に座り、1日を過ごします。
そうなると、どうしても内職・居眠りのしやすさ、好意を抱いている人との近さ、そういったものが彼らの命運を分けるようです。
「教師による支配」という授業構造がマイナスに映るかもしれませんが(実際そうなのだけど)、そのおかげで、どんな娯楽をも圧倒する「席替え」というイベントにスポットライトを当ててくれているのも確かで、これまたおもしろい関係性だなぁと思っています。
席替えといえば、中学生まではなんとなく覚えているのだけど、高校生はしたかどうかさえ覚えていない。もちろん、年に何回かしたのは間違いないのですが、どんな風に執り行われたのかがサッパリです。
楽しくなかったのかと問われればそんなことはなくて、一緒にバカできる友人が近くにいるとわかれば興奮しました。
あいにく、クラスに自分にとってのマドンナがいなかったので(もちろん美女は何人かいました、今の現役高校生に卒アルを見せたいくらの!)、当時の席替えに色恋的なドキドキはなかったと記憶しています。きっと、そう。