『子どもとの関係が変わる自分の親に読んでほしかった本』を読んで

子育てにおいて必携本じゃないかなと読了後に感じました。

 

「子ども」と書かれているので、人によっては小学生くらいまでの「小さい子」をイメージする方もいるかと思われますが、思春期真っ只中の中学生や高校生を子にもつ親も、この本を読めば「なぜこの子は今落ち込んでいるのか」「なぜ嘘をつくのか」など、子育て中に直面するいろんな問題の根本的な原因を知れると思います。

 

子ども視点で書かれているところや、なぜ子がそういう受け取り方をするのか、そういった部分をエピソードを織り交ぜながら著者が丁寧に説明しているところがこれまた良かったです。

 

小さい字で300ページ以上ある、ままボリューミーな本ですが、一通り読んで著者が一番伝えたいことは「自分の正直な気持ちを子に伝える姿勢を取り続けること」なんだなと気づけました。

こうやって書くと、「なんだ、至極当然のことじゃないか」と思われるかもしれませんが、実際のところ、大人は平気で誤魔化すし、自分の本音(個人的な感情)を隠して子どもを自分が理想とする結果に向かわせようと、言葉、しつけ、報酬で操ろうとします。

 

でも子どもは大人の小手先のテクニックをすぐに見透かすし、長期的に見ればすぐにその「その場しのぎの魔法」は解かれます。どんなことにも理由を求める子どもからしたら、必ずどっかで「矛盾してないか?」「大人の都合じゃね?」と気づき、いずれ親(大人)の話に耳を傾けなくなります。

 

「私は実際のところOOだと思っている。だからやめてほしい。」と自分の本音を伝えたうえで、ギブアンドテイクで「そのかわりOOしよう」と代替案を与えたりする方が子には響くんだなと思いました。

 

また、「子の気持ちにしっかり耳を傾けること」は常に大事にしていきたいです。決めつけで接し続けていると、子は親に対して心を開かなくなります。そして、自分の気持ちをまだ言葉というツールで伝えるのが苦手な幼少期には、親である自分が一つ一つの感情を代弁できるようにしたいし、その時間やゆとりは確保していかねばと強く感じました。

 

 

子育てに関する本ではありますが、「学校のこのシチュエーションでは、、」と教師としてならどう働きかけるべきかなども一緒に考えながら読むことができました。

 

正解がないのが子育てですが、それでも自分の今後の育児についてどうしていくべきかを考えることができた子育て本第1号でした。妻とも共有していきたいです。