あの店名はぼく発祥なんだよ

高校生のときの文化祭(学祭)は実に愉快だった。二日間の内容が大熱狂のフェスティバルだったとは言いませんが、そこそこ楽しめるものでした。生徒に任せるところは任せて、教師による「あれダメ」「これダメ」という検閲は比較的少なかったですし。

 

文化祭の力の入れ具合は、各地域(というか県)で違ってくるんだなというのは働きだしてから分かった事実で、母校はそれなりに楽しめるものだったんだと気づく。

 

3年生は全学年共通のステージ発表に加えて、各クラス自分たちの店を出せました。ぼくのクラスは、フランクフルトや焼きそばを販売する店だったはずです。

 

店名は今考えると「よくオッケーでたな」というものが採用されました。自分が発案したものだったと記憶してます。

学祭に向けたHRで、ステージ発表はどうするか、店名はどうするかといった議論の中で、店名を決めるときに「◯◯◯◯トで!」とふざけて提案。その名前は知る人ぞ知る卑猥なワードで、「いやお前ほんまに男子高校生やな」と高校教師のぼくならツッコむと思います。

一瞬クラスがざわついたのですが、「いや、そういう意味じゃなくてこっちの意味で」と、それっぽい店名に隠された本当の意味を付け足すと、納得の雰囲気が見え隠れ。

 

そのあとの流れは記憶にないのですが、自分のダメもとで提案した店名が採用されてました。おそらく学校の生徒指導部(特活部)内で協議にかけられたはずなのですが、ちょっとマイナーな言葉だったからか、はたまた却下するには「教師側は考え過ぎか?」という思慮に至ったからか、そのまま学校内の協議でも通過し、当日も問題なく運営されました。

 

卒業アルバムを見ると、でかでかとその卑猥な店名が写真におさめられていて、でも、「そういう意味じゃないんだよ」「店名は置いといて,,」と注意を引くために地獄のミサワが描かれていて、これはこれでおもしろいなと。

 

良い時代だったなぁとしみじみ思います。

 

今こんなことやっちゃうと、確実に先生陣からストップかかりますし、ギリギリを攻めれない生徒は鬱憤が溜まるわけで。

注意を受けるか受けないかの瀬戸際を楽しむための余白が、一概には言えませんが、現在の学校から減りつつあるよなぁと感じます。「失敗をさせてもらえない」現象と似てますね。知らんけど。