『高校教師のためのアクティブ・ラーニング』を読んで

数カ月前に参加した越後『学び合い』の会で「西川純に質問しよう!」みたいなコーナーがありました。事前のアンケート(Formsだったかな?)があったので、「きっと匿名でできるんだろうなぁ。最近、授業実践で悩んでるし、いくつかしよう!」と2、3つほど入力し、送信。

 

当日の質問コーナーでは、先生が何やらアンケート用紙を手に持っていました。ちょっと嫌な予感。で、司会者がアンケートの質問を読み上げると、100人近くいる会場をなぜか不意に見回す先生。で、ぼくを見つけて、「こうだい、お前がなんでこんなこと聞くんだよ(笑)」とツッコまれました。「お前、俺のO△▢の本読んだか?」と、いつも通りのツッコミをされました。

「読んだような読んでないような覚えてないような」的な回答をし、鼻で笑われた記憶があります。

元ゼミ生がするような質問じゃなかったので、「これ匿名じゃないのかよ!」と、赤裸々に質問したことに後悔しました。むしろ、元ゼミ生だからこそこういう質問をしちゃうんだと思いますが。

 

本読めよと一蹴され、自分が意図した回答が返ってこなかったので、その日にポチって購入したのがタイトルの本。

実は持ってなかったんです。おそらく図書室で読んだだけ。

 

備忘録用にポイントをまとめておこうと思います。

 

・全員達成をできていない原因は、「全員達成を本気で目指せていないこと」に生徒たちが気づいていないから。「全員がまわりにいる10人からフルネームのサインをもらことができる」という8分程度で終わる課題を与えるのもありかもしれないです。このような活動を目標が変わってもできるようにしようと語ることで、本来の目的を思い出せる生徒を生み出せるかもしれません。授業でちょっとやってみようかしら、初歩に戻って。

 

・残りの学期で、いや次年度以降の学びでは、「学びのシラバス」を生徒に示そうと思います。「この1年での目標はこうだから、こんな段取りで学んでいくよ」と提示することで、意識はきっと変わるはず。他の授業科目との関連性も話すとベター。

 

・生徒たちに英語を学ぶ意味、しっかり自分で把握し、言葉にしているかしら。価値づけがないと学ばないよなぁと。「英語を自力でゴリゴリ使いこなす人」と「AIを駆使して英語と触れ合う程度の人」の二極化が進むだろうと予測してますが、じゃあそんな世界で英語とどう関わっていけばいいかを言語化しないとなぁと。

 

・成績上位層の学力引き上げにリソースを割くんじゃなくて、やっぱり下位層に照準を当てた方がいいんですね。下位層の引き上げ→中位層に厚みが生まれる→その中から上位層に転じていく→上位層が増えることで高いレベルでの競争意識が生まれ、さらに伸びていく、というのがあるので。

 

・課題のレベルをもうちょっと上げようと思いました。それこそ、「自分で調べればなんとかなる課題(単なる調べ学習)」ではなくて、「生徒が動き回って情報を探る必要性のある課題」づくりにもっと貪欲になろうと思いまして。

 

・「教師が子どもに与えられる最大のプレゼントは知識や技能じゃなくて仲間である」ことを忘れちゃいけないよなぁって。いったん社会に出れば自分に何ができて何ができないかで、社会で活躍できるかできないかは決まるわけじゃない。自分の知らないこと、できないことを知り、そして価値ある情報と技術をもつ人とつながりをもち、手伝ってもらえるか否かが最重要だよなって。多種多様なつながり+α。