母との登校が好きだった

自分が勤務する高校には、片道約2時間(公共交通機関を待つ時間込み)かけて登下校する生徒がいます。アクセスが悪ければ、保護者に車で送迎してもらっている生徒もいます。

 

朝、生徒の登校の様子を見ていると、

毎回「自分の高校生時代の登校」を思い出します。

 

夏はチャリ→電車→チャリで1時間で着いた。

冬は車→電車→バスと乗り継いで1時間半で着いた。

 

今考えると高校選びも結構不純で、

「電車に乗って通える、進学校」が条件でした。

 

バスやら電車の定期券にかけたお金は恐ろしくて細かく数えれないですが、3年間で裕にウン十万はかかっていたと思います。通学費だけにそれだけのお金を出せていた両親は、どこからそんな大金を捻出できたのだろうと、小なし社会人の自分は不思議に思います。

きっと地道な貯金からだったと思います。

 

 

通学と言えば。

 

高2か高3の夏。

グレたのかどうかはわかりませんが、自力で高校に行きたくなくなった時期がありました。あれだけ好きだった電車通学を億劫に感じたのでした。結構な頻度で「行きたくない」と思い始めていました。

 

家から高校まで、車で約40分。

 

母はそのとき、求(休)職中で、朝は結構ゆとりがあったため、「いいよ、送ってあげよっか」と、通学を嫌がる自分を優しく登校援助してくれました。

 

車に乗っている間、「なんかあった?どうしたん?」と聞くこともなく、他愛もない会話をしながら送ってもらっていました。あえて触れない気遣い。

そしてあの時間が、今ではものすごく居心地がよかったよなぁと、感じます。

 

満員電車に乗らなくていい。

チャリを漕がなくていい。

朝、誰にも会わなくて。

 

そして、母と話しながら車で登校。

 

あの不思議な時間が好きでした。

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